大人買い?

ひそかな自慢(?)ですが、今までに、たった一度だけ
いわゆる「大人買い」をしたことがあります。

八王子の古書店にて、山本周五郎の文庫本を
棚一列、ここからここまで!と全て買い占めたのです。

たしか、22〜23冊あったと思うのですが、古書ということで
3千円もしなかったように記憶しています。

25歳くらいに、友人の父親が好きだ、ということで
「柳橋物語」を読み、感動し、続いて「小説日本婦道記」で
完全に参ってしまいました。

しばらくは、本当に山本周五郎ばかり読んでいました。
少なからず、自分の人格形成に影響があったと思います。

初めて、小説を読んで泣きじゃくるほど号泣してしまった
「季節のない街」は、これまた大好きな作家の開高健が
こんなに美しい解説文を書いています。(↓)
長文ですが、引用させていただきます。

『季節のない街は解説を必要とする作品ではありません。
こころ滅びる夜にゆくりと読まるべきものの一つですが、
文章の背後のそれほど遠くない場所につつましくかくされたものを
読みとる静かな眼、この世のにがさに多少なりとも訓練を受けたことの
ある人なら誰にでもわかる作品と思えます。』


 

使い古された表現かもしれませんが、現代において忘れかけていた
大切な何かに気付かせてくれます。

と、書いているうちに、また久しぶりに読みたくなってきた!



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